
編集プロダクションって何?
〜 制作物の発注をお考えのご担当者様へ 〜
パンフレットやブランドブックを作りたい。WEBでオウンドメディアを展開したい。
でも、出版社なのか、印刷会社なのか、あるいは広告代理店か、どこに相談するのが一番いいのだろう?
そうした疑問に直面したことのあるご担当者様も多いかもしれません。
結論を先に言いますと、制作物の内容と目的がある程度決まっているなら、編集プロダクションに直接相談するのが、最も無駄がありません。
下の図は、出版物やWebメディアの制作において、仕事がどのように流れていくかを簡略化したものです。

メディアの制作現場では、案件の内容によって、相談窓口と実作業を担う会社が異なります。
これらメディア制作に関わる事業者にはそれぞれ役割がありますので、どんな案件をどの段階から相談するのが適切か知っておくと間違いがありません。
例えば、電車の中吊り広告やサイネージを使って商品やサービスを広めたい案件であれば、デザイン会社に相談してもいいのですが、結局は広告代理店と協業することになります。
逆に配布先が決まっているパンフレットだけを広告代理店や出版社に発注しても、実際に作るのは編集プロダクションやデザイン会社になり、マージンのぶん制作費が高額になることもあります。
まず、それぞれの会社がどのような仕事をしているのか、見ていきましょう。
①広告代理店とは?
ネット広告、テレビCM、雑誌広告などのメディア枠や設置場所を押さえ、広告を出したい企業に代わってデータに基づくメディア戦略や最適なプロモーションを提案する。 広告枠や露出を含めて相談したい場合の窓口に最適。
②出版社とは?
編集・プロデュース力を有し、書籍や雑誌を取次会社を通じて書店販売、またはオンラインで販売する流通網を持つのが強み。法人向けの「カスタム出版」「企業出版」を受注制作する出版社も。販売・流通まで含めた出版物を作りたい場合に。
③印刷会社とは?
印刷物の製版、印刷、製本、納品までを行うオペレーションの専門企業で、制作部門を有する会社もある。大手は紙以外の素材への印刷技術や先端的なデジタルソリューションも提供。 仕様が固まっていて、物理的に作る工程が中心の場合に。
④デザイン会社とは?
サービスや商品の魅力をビジュアルデザインによって高める専門集団。紙媒体のグラフィックが得意な会社や、Webメディアを得意とする会社など、業務領域や得意分野が異なる。
一般企業のタッチポイントとして直接取引することが多いのは広告代理店と印刷会社でしょう。官公庁や自治体の入札にも積極的に参加しています。
では、本題ですが、
⑤編集プロダクションとは?
編集プロダクション(以下、編プロ)とは、もともと出版社が自社で制作しきれない本や雑誌・マンガなどの制作を受託することから出発した編集制作の専門会社です。
出版社の編集者が独立創業することが多く、有名雑誌やマンガ誌の制作現場で編プロが実際の編集を担っているケースも珍しくありません。
一方で、編プロは出版社のように書店流通の取次口座は持っておらず、作ったものを営業・販売する機能はありません。広告代理店のような広告仲介やプロモーションも基本的には行いません。
具体的には、企画書や台割・レイアウトを作ったり、取材・撮影・インタビュー・記事執筆を行ったり、イラストレーターやデザイナーとやりとりし、データを入稿するといった「現場業務」を行うクリエイティブ専門の事業体です。
ちなみに広告業界における「制作会社」と出版業界における編プロはほぼ同義です。
編集プロダクションに直接依頼したほうがいいケース
制作物の内容・目的・配布先がある程度決まっていて、制作実務を任せたい場合です。
例えば、会報誌を発行して会員に郵送したい、20周年記念誌を作ってステークホルダーに渡したい、WEBでオウンドメディアを展開したいが社内に制作スタッフがいない。
そのように流通や公開先・枠組みがおおよそ決まっていて、予算を制作費に限定したいような場合、編集プロダクションは有力な選択肢といえます。
上図の業務フローでも矢印がたくさん行き交っているように、編プロはクライアントの伝えたいことを形にする、いわば制作現場の中核です。
編プロに発注することで、自分たちの趣旨やイメージをダイレクトに現場に伝えることができ、密なディレクションを行いながら制作物を生み出すことが可能です。
間に入る工程が少ないぶん、制作費の構造がシンプルになりますし、CCメールがやたらと増えるようなこともありません。
一方で、集客イベントも行うような大掛かりなプロモーション、複数のメディアを仕掛けるプロモーション、冊子を飲食店に配布するなど、流通や置き場を押さえる必要のある制作物は、有能なプロデューサーのいる広告代理店やそのジャンルに強いPR会社に相談するのが得策です。
また、チラシやポスターのようなビジュアル重視のペラものを作る場合、カタログのようにフォーマットや記載するテキストが決まっている冊子の場合はデザイン会社や印刷会社を窓口にするとスムーズです。
編集プロダクションを選ぶ際のポイントは?
企画、デザイン、ライティング、撮影、インタビューなど、編集制作に関する業務は、スタッフの能力や経験、センス、ノウハウがそのまま反映されます。
よって、編集プロダクションを選ぶ際は見積りや会社の規模以上に次のポイントを確認するとよいでしょう。
①どのようなジャンルの業務履歴があるか
同じ取材を要する案件でも、例えばグルメ誌を多く担当している編プロや取材スタッフに金融分野の取材やトレーニングのハウツー本を依頼するのはミスマッチといえます。知識はもちろんのこと、取材交渉も現場の進行も大きく異なるためです。
②取引先は広告系か出版系か
実は、一般書籍や雑誌だけに携わってきた編集者やライターが広告タイアップに対応できないのは「業界あるある」です。
逆に広告媒体だけを作っているスタッフは、広告のツボは押さえているものの、企画力や内容の深度を望めないことが多いです。
出版と広告の両方を一定数経験している編プロだと、対応の幅が広がります。
③どんなチームで作ってくれるのか
一見、しっかりした編プロに見えても、担当するスタッフの経験値やセンスが微妙だと「聞いていた仕上がりとはなんか違う… 」ということになったりするのが制作の難しさです。編集やデザイン、ライター、イラストレーターなど、どんなチームで担当してくれるのかも重要です。
さまざまな制作物を手掛けている編プロには、多方面のナレッジや人脈、現場のノウハウが蓄積されていますので、企画段階からディレクションのパートナーとして活用するのも有効です。
編プロは、決して総合病院ではないですが、いわば身近な「かかりつけ医」のように付き合えるメディアづくりのコンサルタント。
「こんな企画、できるかな?」と思ったら、編集プロダクションに相談してみてください。
